2022/07/17 20:00

先日ついに工業用ミシンを買った。
工業用ミシンというものは、縫製工場で使われている、
ミシンと机が一体化されてるものだ。
ミシンの下にモーターが付いていて、縫う速度も縫うパワーも家庭用の物より格段上だ。
今までは文化服装学院時代に買った職業用ミシン
(持ち運びができるポータブルミシン)を10年間以上使っていた。
職業用のミシンも家庭用ミシンと比べると性能は良く、
縫製の仕事をするのに十分ではあったが、
いつかは工業用ミシンも欲しいなとずっと思っていた。
先程も少し触れたが、職業用と工業用の違いについて少し話していく。
(少しマニアックだがお付き合い頂きたい。)
工業用ミシンは、縫製工場で衣服の量産用に使われているミシンのことだ。
主な違いは、
1.ミシンのスピードが速い
2.縫いながら下糸が巻ける
3.針の横に返し縫いができるレバーがある
4.設定すれば最初と最後の返しぬいを自動でしてくれる
など。
縫製を生業にしている人からしたら、とても便利な機能がついている。
少しでも早く・効率良く作業ができるようになっているのだ。
そして、個人的に一番の推しは、運転している時の音が良い!ということだ。
私がまだ東京に行く準備をしている頃に、
情熱大陸でオートクチュール帽子デザイナーの原田美沙さん(
エリザベス女王の帽子を手掛けている業界では有名な方!)が、アトリエで帽子を作成していた。
その時のミシンの音がなぜかとても好きで、その縫っている場面を繰り返し見ていた。
その時から、自分のアトリエに工業用ミシンを置いて、
あの音を聞きながら作業をしたいと思っていたのだった。
工業用ミシンというのは、普通の店舗で買うのは中々難しい。
(そもそも個人への販売がない上に、とんでもなく値段が高い。)
ミシン屋さんと知り合いという友人がいて、
幸運なことに紹介してもらい、そこで購入した。
下町の小さなお店ではあるが、親切で、ミシンの知識も素晴らしく、
メンテナンスもしっかりしてくれるとても良いお店だ。
希望の商品を購入するまで半年間くらい待ったが、
新品のライトや厚物用の針板などを用意してもらい、しっかり整備してもらって買うことがでた。
以前から憧れていた願いが一つ叶った気がしていて、自分のモチベーションアップに繋がっている。
これからは、このミシンでたくさんの洋服を作って行きたいと思っている。
という工業用ミシンを買った話