2020/08/23 15:43
文化服装学院に受かって初めにしたことは、住む場所を探すことだった。
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初めての一人暮らし、知らない土地、大都会東京、家賃が高そう。。
様々な不安もあり、私は学校のパンフレットの案内にあった奨学寮(月5万で朝食、夕食付き!)に行くことにした。
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田舎からの旅立ちの日が来た。
寂しさよりも期待の方が勝っていたのか、案外と涙することもなく、私は両親と一緒に東京への飛行機に乗り込んだ。
そして私が住む寮に向かった。
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寮は東武東上線の下赤塚駅にあった。
当時はスマホなどというものはなく、私たちは地図を片手に寮に向かったが、歩いても歩いても全然辿り着けなかった。
東京の人は冷たいと思っていたし、何よりも田舎者だと思われるのが恥ずかしかった。
もういよいよ限界となった時に初めて恥を捨て、道を歩いてる人に声をかけた。
最初からそうしてもらえば良かったのだ。
とても良い人で、寮まで道案内してもらった。
あの時助けてくれた人には本当に感謝している。ありがとうございます。
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下赤塚の寮はマンガに出てくるような、古い下宿所という感じの雰囲気の場所だった。
共用の下駄箱、風呂、トイレ、決して綺麗な場所ではなかったが、いよいよ始まる生活にワクワクした。
両親とともに寮長さんと寮母さん(とても温かく迎えてくれた)に挨拶し、両親とお別れをして、夢に見た東京の生活が始まっていった。
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文化服装学院の入学式がやってきた。
文化の入学式は、とりあえず派手に!がモットーと、前もってParadise Kissから知識を得ていた。
なるべく派手な格好でいかなければ!と思い、例のセレクトショップで手に入れていたコムデギャルソンのシャツとスーツを着て意気揚々と出かけた。
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会場で初めて同級生になる人たちと対面すると、私の想像以上だった。
完全にイケていると思っていた私が恥ずかしいと思えるくらい、皆物凄い格好をしていた。
髪の色、髪型、メイクやアクセサリーどれを取っても個性的で、服に関しても全ジャンルの人がいるんじゃないかと思うくらい、エネルギーが大爆発していた。
皆に圧倒され、このままやっていけるのかと少し不安に思った入学式。
ここから文化服装学院での3年間の生活が始まった。